電通の若い美人社員や関西電力の課長が過大な残業その他により、変調をきたし自殺したということで話題になっております。
これで私は数年前に読んだ 谷本真由美著 「日本が世界一貧しい国である件について」 を思い出しました。
細かい内容は忘れましたが、日本はサービスを受ける側なら素晴らしい国だが、勤め人をやって生活するならロクでもない国だというような内容だったと思います。
私が思うには、根本の原因というのは勤め人が「自分は労力を買われただけだ」と思ってないことだと思います。
もっと言えば頭ではそう思っていてもそれが身についてないというかなあ。
無茶苦茶な残業をしないと業務が回っていかないとしたら、ホントはそこに適正な数の人数を配置してない経営者の責任です。
もしそこの担当従業員の無能力や超絶仕事が遅いせいとしたら、これまたミスキャストということで経営者の責任です。
経営者はその部署の担当をすげかえるなり人員を増やすなりしないといけないわけです。
てことで、そういう場合は多くの外国では日本より簡単に従業員の首が切れたりするんじゃないかね?従業員の方は、どんだけの分量、人にやらせんだよ馬鹿野郎ということで、だから日本より経営者もサバサバ、従業員もサバサバじゃないかね、たぶん。
ところが日本では多くの場合、従業員の方で、この任務をこなさないと会社が大変なことになるというある意味真面目な使命感を持っていたり、適当な時間でこなせないとなると上や回りから出来ないやつだと思われるのが情ない、あるいは周りに迷惑をかけるという思いが過剰にあります。
ある程度は、そういう思いは当然だが過剰にある。
私は以前中国貿易をしてた時、中国へ行きましたが、あちらの勤め人にはそういう重たさは普通感じられません。(別に大勢を調べたり意見を聞いたりしたわけじゃないので、まあ感覚です。)
例えば、レストランで料理が出るのが物凄く遅かったとしても、ウエイトレスが申し訳なさそうにすることはないでしょう。
「自分は料理を作ってないのだからコックの責任か、コックの数が足らないとすれば経営者の責任であり、いずれにしても自分の責任ではない。」 ということでこれはこれで理屈が通っています。
ちょっと余談ですが、私が行ったころは、社会主義の経済の風潮がまだまだ色濃かったので、国営?デパートに買い物に行って、お客が買いたそうにして近づいても、売り子同士おしゃべりに興じてる場合はまるっきり無視で、せっかく楽しく話してんだから邪魔するんじゃねえよというオーラを発してました。今はどんなだか知りません。